
下拵え そく土手 仕上げ
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■下拵え■
@左の写真が一番最初の状態。
まずは、この椅子枠に紙やすりをかけ、塗装をします。
A麻糸を綾織にしたテープをあじろに編んで、
椅子枠の座の部分に固定します。
その上にバネを並べ、蝋引きしたバネ糸(麻糸)で
からげて止めます。
Aヘシャン(麻布)をかぶせ、
詰め物として天然素材をのせます。
 
バネは椅子の大きさやご予算に合わせて種類を変えます。
写真左は「五(いつ)巻き」右は「六(む)巻き」と呼ばれるもので、
巻きの数が違います。
ちょっと目を凝らして数えてみてください!
 天然素材は、馬毛や椰子の繊維を細く強く
縄状に捩り、2週間ほど高温の蒸気や熱線に
あててカールさせたものをほぐして、クッション性を
加えたものを使用します。
写真左が椰子の繊維(ヤシファイバー)右は馬毛。
下に写っているのが、ほぐす前の縄状のものです。 |
■そく土手■
B天然素材の上にさらにヘシャン(麻布)をかぶせ、
反り針や五寸針を使って縁をつくるように何段も縫い、
「そく土手」を型作ります。
特殊技能を身につけ、熟練した職人にしか成し得ない
この技。
現在では、特別注文の場合のみ、
数少なく製作されている技法なのです。

右の写真は
そく土手(座の部分)
の拡大と反り針。
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■仕上げ■
Cそく土手の上にさらに天然素材をのせて形を整え
下張りをします。
Dさらに綿をのせてお好みの布で上張りをし、
底にも布を張ります。

E仕上げにひとつひとつ丁寧に鋲を打って完成です!
ちなみに、鋲を使わない仕上げの方法もあります。(下の写真)

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■ここがポイント!■
ロココの技法で製作した椅子には、次のような特徴があります。
@ 腰掛けた時は椅子の内部の空気が抜け、立ち上がった時は逆に空気を吸い込む性質がある。 |
A 適度に締め付けたバネが反発力を蓄え、しっかり体重を支えてくれるため、長時間座っても疲れない。 |
B 天然素材にはぬくもりがあり、また磨耗の度合いもホコリも少ないのが特徴。 何十年使ったものでも、張り替えの際にほぐせば再利用が可能で、環境に優しい最高の素材を使用している。
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当社の椅子のかけ心地、どうぞお試し下さい!

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